【書評】心の中の幸福のバケツ:仕事と人生がうまくいくポジティブ心理学

最近、ストレングスファインダーに興味を持って色々調べています。ストレングスファインダー関係で有名な本といえば、「さあ、才能に目覚めよう」が有名です。

こちらの本を買うとストレングスファインダーを実施するためのWEBコードも付いてきます。 

こちらの本はテストとテストで出てきた資質の解説はしてくれるのですが、そもそもどういった経緯でストレングスファインダーを作ろうと思ったのかなどの背景はあまり描かれていません。
ストレングスファインダー作者のクリフトン博士がなぜストレングスファインダーを作ったかが知りたくて、クリフトン博士の著作を調べていたところ、「心の中の幸福のバケツ:仕事と人生がうまくいくポジティブ心理学」が日本語化もされていて読みやすそうだったので、読んでみました。
 

どんな本なの?

本書はストレングスファインダーという有名な人の強みに基づいた診断ツールを作ったクリフトン博士の生涯最後の本です。病床のクリフトン博士とその孫が共同で執筆しました。

 

2005年発行で現在は残念ながら絶版になっています。(中古はAmazonなどで販売中。)当時は勝間和代さん推薦書になったりもしていたようです。当時の定価は¥1300円(税抜き)。

 

ストレングスファインダー好きや普段、ネガティブな感情に支配されがちな人に是非読んでほしい本です。

 

本書では、主に「バケツとひしゃくの理論」について述べらています。人は心の中に幸福のバケツを持っており、このバケツに水がいっぱい入っている時、人は気分が良く、バケツの水が空の時、気分は最悪になります。いかに自分と他人のバケツの水を満たすことが重要かを本書は説いています。

「心の中の幸福のバケツ」の感想・気になった言葉

 クリフトン博士はポジティブ心理学の祖父とも呼ばれ、ポジティブな感情はネガティブな感情よりも強い影響力を持つとの仮説の元、研究を行ってきました。本書では、ポジティブな感情が人に良い影響を与える研究例をわかりやすく紹介されています。

褒められた生徒は叱られた生徒より成績が上がる

学力テスト実施後の結果を返す際に、成績を褒めた生徒と叱った生徒、何もコメントしなかった生徒で、以後のテスト成績に変化があるか実験した。結果、2日目のテストでは褒められた生徒と叱られた生徒の成績が向上した。しかし、3日以降は叱られた生徒のテスト成績は低下し、何もコメントしなかった生徒と同等の成績になった。逆に褒められた生徒はぐんぐん成績を伸ばしたという。褒めることで成績が伸びることが示された実例。

ポジティブな感情が増えれば寿命が10歳伸びる可能性もある

ある病院で患者839人を30年にわたって研究した結果、身の回りの出来事を前向きに捉える人は、早死にするリスクが低いことがわかった。

高齢の修道女180人を調べた結果では、前向きな感情表現の多かった修道女は、そうでない修道女より平均10歳長生きだったという。

ポジティブになるための五カ条

ポジティブになると良いことがあることはわかったが、ポジティブになる方法がわからないという人も多いでしょう。この本ではポジティブになる方法についても紹介されています。

ポジティブになるための5カ条

1.バケツの水を汲み出すのをやめる

2.人の良いところに注目する

3.親友を作る

4.思いがけない贈り物をする

5.相手の身になる

バケツの水を汲み出すのをやめるとはすなわち、他人の気分を害すことをやめるという意味である。また、人の良いところを褒めることで、他人のバケツに水を注ぎ、自分にも水を注いでもらえるような良い循環を作っていきましょうというようなことが書かれていました。そのために、3親友を作ったり、贈り物をしたり相手の身にんって考えることが大事です。

まとめ

ストレングスファインダーの父、クリフトン博士の最後の著書を紹介しました。ポジティブに生きることの大切さと他人のバケツを満たすことで自分も相手も幸せになることを教えてくれた本でした。

気になった方は是非読んでみてください!