サラリーマンの年収と手取りの関係をグラフで分かりやすく解説します【2017年度版】

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 こんにちは。最近税金について調べています。調べてみて思いましたが、税金制度ってとても分かりにくいです。しかも人ごとに違うのできちんと計算するには給与明細を見て、自分の控除額など細かく入力しないとわかりません。

 そこで今回、給料と税金の関係についてざっくりグラフで大まかな計算をしてみました。

シミュレーションの前提

東京都在住の一般中小企業に勤める30歳のサラリーマンを前提にしています。

  • 税率は2017年度のものを使用
  • 社会保険料は健康保険料+厚生年金保険料+雇用保険料で計算
  • 介護保険料は含めず(39歳以下のため)
  • ボーナスは年収の16%と仮定
  • 標準月額給与は年収からボーナスを引いたものを12ヶ月で割った値を使用
  • 健康保険料は全国健康保険協会の東京都の金額から計算
  • 配偶者控除や生命保険料控除は利用なし
  • 住民税は前年度の給与額から決定されるが今年度の給与額ベースで計算

 大企業の場合は独自に健康保険組合があるので、健康保険料がもう少し割安になることが多いです。

年収と税金・手取りの関係

年収と税金の関係をプロットしました。横軸は全てのグラフで年収(万円)です。

年収150〜5000万円

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所得税は収入が増えると累進課税でどんどん上がっていきます。住民税はだいたい年収に比例します。社会保険料は年収が少ない段階では最も比率が高くなっていますが、年収が上がるとそれ以上ほとんど上がらなくなります。 

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 手取り額を計算してみました。年収が上がると所得税率が上がるので、手取りは徐々に緩やかな傾斜になると予想しましたが、意外と直線に近くなりました。

年収150〜1000万円

5000万円までをグラフプロットすると細部が分かりづらいので、年収1000万円までに絞ってプロットしました。横軸が年収(万円)です。

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 社会保険料が階級制になっているのがよくわかるグラフになりました。社会保険料の内、月給にかかる健康保険料、厚生年金保険料については、階級ごとに一定の金額になります 。月収が1〜2万円変わるごとに1つ上の階級に上がるシステムになっており、階級の境目で徴収額がグッと上がる仕様になっています(ただし雇用保険及びボーナスにかかる健康保険料、厚生年金保険料は金額に単純比例する)。社会保険料は年収900万〜1000万円付近で急激に上昇がなだらかになっています。これは厚生年金保険料がこのあたりで上昇打ち止めになるためです。

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 手取りをプロットしました。若干、健康保険料・厚生年金保険料が階級制であることに起因するギザギザが見られますが、大きな凸凹は見られません。

まとめ

「所得税は累進課税だから税率が上がると損をする。」なんて話を聞いて真に受けていましたが、基本的に働いた方が給料が下がるということはないように所得税制度はできているようです。ただし、社会保険階級の切れ目で年間数万円損することはありそうですね。対策は、社会保険階級の決定に寄与する4〜6月の残業を抑えることが一番簡単で効果がありそうですね。今回計算したのはあくまでもモデルケースの場合なので、細かく計算するのなら給与明細を見ながら、給与手取り計算サイトなどを利用ください。

 

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